女性の約半分が便秘に悩んでいるといわれます。
便秘が起こる原因は、食物繊維の不足、運動不足、不規則な生活やストレスなど様々ですが、意外と知られていないのは、水分の不足もまた大きな要因のひとつになっているということです。
理想的な便の場合、その80%は水分だといわれています。
体内の水分が不足すれば便も硬くなってしまい、排泄されにくくなります。
また、水は腸のぜんどう運動を刺激し、スムーズな排便を促す役割も果たしています。
便秘解消には食物繊維を多く摂ることが大切だという事は皆さんご存知だとは思いますが、その食物繊維を膨らませるためにも、水分が必要になります。
頑張ってたくさん摂った食物繊維を無駄にすることのないよう、食事と一緒に水分も十分摂るように心がけましょう。
特に、朝起きてすぐに冷たい水をコップ一杯飲むのは腸への刺激に大変効果的です。
とりわけ硬水は、ミネラルが豊富で、腸を刺激する作用が高いと考えられています。
成人が1日に必要とする水分量は、体重1kgあたり0.5リットルだそうです。
体重が50kgの人では2.5リットルの水分が必要ということになります。
仕事が忙しかったり、外出が多くなったりすると、ついつい水分を摂ることを忘れてしまいがちですが、必要な水分量を十分に摂取するよう気をつけましょう。
但し、腎臓疾患や糖尿病、高血圧などの病気治療中の方は、水分の取りすぎには注意が必要です。
主治医に相談してから行うようにしてください。
便秘の状態が長く続くと、腸内にたまった便の水分が、そのあいだに腸壁からどんどんと吸収されてしまい、ますます硬い便となってしまいます。
時には、肛門近くにカチカチに固まってしまって、栓をしたような状態になり出口をふさいでしまうこともあります。
そうなってしまうと、もういくらいきんでも、最終手段としての便秘薬(下剤)を使っても排便はできなくなってしまいます。
このような時は、浣腸を使うのが有効です。
浣腸は、一般的にはグリセリンを主成分とした液状の薬剤で、これを肛門から注入します。
市販品としても購入可能で、イチジク浣腸などが有名です。
容量も10グラムから40グラムまでが販売されており、子供向けから大人向けまであります。
便秘解消法としては最も即効性が期待され、浣腸液を注入することで腸粘膜が刺激されて、数分で排便されます。
このように浣腸は、便秘を一気に解消することができますが、2~3日ぐらいお通じがないからといって、むやみに用いるのはやめましょう。
浣腸を繰り返していると、クセになって浣腸しないことには排便できなくなったり、逆に直腸の粘膜が過敏になって、1日に何度もトイレに行かなくてはならなくなったりします。
また、人によっては下痢が続いてしまうことにもなります。
便秘解消のためには、まずは腸を刺激するような適度な運動やマッサージ、食事の改善からはじめ、浣腸は便がどうしても出ないときの非常手段としましょう。
便秘が何日も解消されず、お腹が張ったり痛くなったり、頭痛やめまいなど苦しい状態が続くと、どうしても薬に頼りたくなります。
薬といえばすぐに下剤が思い浮かぶかもしれませんが、下剤にもさまざまな種類があり、間違った使い方をすると、体力が落ちたり、かえって便秘が習慣化したりと悪影響もでてきますので注意が必要です。
一般に言う下剤とは、腸の運動を活性化させることで便などの排泄を促進させるための薬や、便をやわらかくする薬のことをいいます。便秘の時によく使われるので「便秘薬」ともいわれています。
下剤はその効果の強さにより緩下剤(かんげざい)と峻下剤(しゅんげざい)に分類されます。
緩下剤(かんげざい)とは作用が比較的弱めで、緩やかな下剤のことです。
現在、薬局などで便秘薬として市販されている下剤や、病院で処方される下剤の多くはこの緩下剤になります。
腸のぜんどう運動が低下して起こる弛緩性の便秘には効果が期待できますが、逆に腸の運動が過敏になり起こるけいれん性便秘には使用できない下剤もありますので、安易に判断せず、医師や薬剤師などに相談してからの使用をお勧めします。
峻下剤(しゅんげざい)とは下剤のうち最も作用が強い下剤です。
比較的短時間(2~6時間)で効果が現れますが、下痢や腹痛なども起こしやすくなります。
また、常用によって習慣性も起きやすい下剤ですので、必ず医師や薬剤師に相談のうえ使用しましょう。
いずれにせよ、便秘の症状によって薬の効果は違ってきますので、正しい知識を身につけきちんと使い分けましょう。