ブタインフルエンザは、A型インフルエンザによって起こる豚の呼吸器疾患です。豚においては、定期的に流行を引き起こしいます。
これまで何種類ものブタインフルエンザウイルスが出現したと考えられていますが、現時点では、4種類の亜型が豚から分離されています。すなわち、H1N1、H1N2、H3N2、H3N1 です。ただし、最近では、豚から分離されたウイルスの亜型のほとんどはH1N1 です。
ブタインフルエンザウイルスは、年間を通じて、豚への感染を引き起こしていますが、通常、ヒトには感染しません。しかし、米国等では散発的にはブタインフルエンザのヒトへの感染が確認されています。ほとんどのヒトへの感染は、豚への濃厚接触が原因となっています。米国疾病管理センター(CDC)は、米国において1、2年に1例の発生があると報告しています。ただし、2005 年12 月から2009 年2 月にかけては、12 件のヒト感染事例が報告されています。
ブタインフルエンザが人に感染した場合、現れる症状は、発熱、倦怠感、食欲不振、咳など、通常のインフルエンザ症状を認めます。また、鼻水、咽頭痛、吐気、嘔吐や下痢などの症状を訴える患者もいます。
■予防法は、通常のインフルエンザと同じ
せきでつばきが周囲に飛ばないよう、マスクを着用
外から戻った時は手洗い
使ったティッシュはゴミ箱へ
■不要不急の外出は避ける
■移動時も、人ごみの多い公共交通機関の利用はなるべく避ける
■食料や生活必需品を2週間分備蓄
米、インスタント食品、冷凍食品、マスク(不織布製)、
常備薬、トイレットペーパーなど
新型インフルエンザは世界的なパンデミック(大流行)が危惧されている病気です。
過去に起こったインフルエンザ・パンデミックには、スペイン風邪と呼ばれた1918~1919年のスペインインフルエンザのパンデミックがありました。
この時には、まだ抗生物質もワクチンもないために流行を防ぐ手段がなく、世界保健機関(WHO)によると患者数は世界人口の25~30%で、世界で約4,000万人が亡くなりました。
日本の内務省統計の報告では、この時の患者数は約2300万、死亡者約38万人でした。
新型インフルエンザによる、パンデミックが起こった場合、スペイン風邪の流行時よりも飛行機などによって人口移動が大きくなっていることから、さらに大きな被害が起こる可能性があります。
インフルエンザの対策には、抗インフルエンザウイルス剤やワクチンがあります。
しかし、タミフルに耐性のあるウイルスも出現するなど、抗インフルエンザウイルス剤は万能ではありません。
さらに、インフルエンザのウイルスも毎年変異を繰り返すため、ワクチンも流行を予想したものを接種しており、予想がはずれて効果のない場合もある欠点があります。
平成21年1月、国立感染症研究所・北海道大学・埼玉医科大学・化学メーカーの日油による厚生労働省研究班が、どんなインフルエンザにも効果がある万能インフルエンザワクチンを開発したと発表しました。
インフルエンザウイルスの内部にあるタンパク質は変異しにくいことに注目して開発されました。
現在はマウスでの実験結果であり、人に使用した場合の副作用の確認が必要です。
新型インフルエンザへの対策として、できるだけ早い実用化が望まれています。
新しい病気への対策として、このように新たな研究が次々と行われています。
インフルエンザなどの病気の対策として、手洗いやうがいが推奨されています。
正しい手洗いやうがいは、細菌やウイルスなど病原体から体を守ります。
手洗いやうがいを習慣にすることで、細菌やウイルスの感染を防ぎ、病気になりにくい体を作ることができます。
小さな子どもがいる家庭では、まず大人が正しい手洗いやうがいを行い、子どもの手本となることも大切です。
手洗いでは、指輪をしている人は、指輪と皮膚の間に病原体が入り込んでしまうことがあるので、指輪をはずしておこないましょう。
インフルエンザなどが流行している期間は、指輪をはずしておくのもよいでしょう。
指と指の間は、細菌やウイルスが溜まってしまいやすい場所です。
両手の指を組んで、指と指の間もしっかりと洗いましょう。
洗う場所は、手のひらや指先だけでなく、手の甲や手首まで忘れないように洗ってください。
手洗いが終わった後は、清潔やタオルやペーパータオルで手を拭いてください。
濡れたタオルは菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
うがいをする場合は、ぬるま湯やうがい薬を使います。
うがい薬は必ず説明書に書いてあるとおりに薄めて利用してください。
これを1~2回行います。
まず、コップに入った量の半分から1/2を口に含んで、正面を向いて口の中を10~15秒くらいゆすいでください。
次に、半分から1/2を口に含み、上を向いて喉の奥までとどくようにして、10~15秒くらいガラガラとうがいをしてください。
うがいは、喉の殺菌だけでなく、喉を潤し、乾燥を防ぎ、ウイルスや細菌を寄せ付けないという効果もあります。
手洗い・うがいは最も基本的な病気への対策です。
手洗いやうがいは、石鹸やうがい薬でなくても水で充分、効果があるので、ぜひ習慣づけて欲しい病気の予防対策なのです。