健康と病気、症状

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糖尿病の治療_神経障害

低血糖は、インスリンを薬や注射で補充しても、体の必要量に足りなかった場合に起こります。

たとえば、食事の量が少なかったり間隔をあけすぎたりした時、いつもより運動量が多かった時、薬の量やタイミングをミスした時などです。

健康な人の場合は、血糖値が下がるとグルカゴンなどの「拮抗ホルモン」が分泌され、正常値(70mg/dL 以上)に保とうとします。

神経障害は、「腎症」「網膜症」と並んで、糖尿病の三大合併症のひとつです。

症状は、「手足のしびれ・痛み」「感覚の鈍化・麻痺」「下痢・便秘」「立ちくらみ」「味覚障害」「発汗異常」「尿障害」などです。

腎症や網膜症が自覚症状のないまま潜伏するのに比べ、神経障害は自覚症状がごく初期段階から現れます。

神経は、脳からの命令を伝達し、脳へ情報を送る役目を持っています。

脳、脊髄からなる「中枢神経」と、そこから枝分かれして体の末端まで広がる「末梢神経」があります。

末梢神経には、「感覚神経」「運動神経」「自律神経」があり、それぞれ、冷・熱・痛みなどを感じとる、手足を動かす、話す、内臓や体温などを動かし調節する、などの役割があります。

神経障害があると、これらのコントロールが上手くできなくなり、いろんな部分に不調や不具合が起こってきます。

糖尿病による余分なブドウ糖のために細胞のメカニズムが狂い、神経細胞の中にソルビトールという物質が蓄積されます。

それを、「ポリオール代謝異常」といい、やがて神経が侵され始めます。

さらに、高血糖によって細い血管の血流が悪くなり、神経細胞が必要としている酸素や栄養が行きわたらないことが原因にもなります。

神経障害が悪化すると、「神経麻痺・壊疽」「低血糖・高血糖を繰り返す」「無痛性心筋梗塞」「突然死」「うつ病」などに陥る危険性があります。

神経障害にならないためには予防が一番で、そのためには定期検査を受けることが大切です。

また、症状があらわれた場合は、それが神経障害によるものか、別の病気によるものかを判断するため、詳しい検査を受けることになります。

治療の基本は、神経細胞の中に蓄積したソルビトールを取り除くこと、血流れを改善して神経細胞へ酸素や栄養が届くようにすることの2つです。

そのためには、血糖コントロールを改善することが第一となり、上手くいけば重症でない限り、神経障害は改善します。

このように、神経障害はいろいろな要因が複雑に関わってくる病気ですので、糖尿病との関連をよく理解し、日頃の血糖コントロールを維持するようにすることが大事です。

糖尿病の治療_低血糖

低血糖は、インスリンを薬や注射で補充しても、体の必要量に足りなかった場合に起こります。

たとえば、食事の量が少なかったり間隔をあけすぎたりした時、いつもより運動量が多かった時、薬の量やタイミングをミスした時などです。

健康な人の場合は、血糖値が下がるとグルカゴンなどの「拮抗ホルモン」が分泌され、正常値(70mg/dL 以上)に保とうとします。

しかし糖尿病では、拮抗ホルモンの分泌能力も低下していることが多いので、正常値に上げることができないのです。

ですから、もし、血糖値が下がりすぎると、「53mg/dL」くらいで、 発汗・火照り・動悸・吐きけなどの「自律神経症状」が起こります。

これは、低血糖に対する「警告サイン」なのです。

さらに、「48mg/dL」まで下がると、 錯乱・脱力・眠気・めまい・ろれつが回らないなどの「中枢神経症状」が起こってきます。

この状態になっても糖分をとらずにいると、さらに進行して意識障害が起こり、自分ではどうにもできなくなります。

さらに進むと低血糖昏睡に陥り、最悪の場合は死に至ります。

低血糖の症状や、その症状が出るレベルの範囲は個人差が大きいので、一概にどれが最初の「警告サイン」かはわかりません。

ですから、もし低血糖を経験したら、その症状をよく記憶し、自分の場合の特徴を知っておくようにします。

一度、高度の低血糖を起こすと、「警告サイン」が出ないうちに、いきなり意識障害のほうが先に起こってしまうので要注意です。

ただし、その後1~2ヶ月間、低血糖を起こさなければ、症状も軽くなるので、低血糖状態を繰り返さないように気をつけましょう。

低血糖の対処方法としては、症状が現れたら、まずブドウ糖を10~15g飲み込み、しばらく安静にします。

余裕があれば血糖値を測り、低血糖状態であることの確認をしましょう。

15分ほど経っても回復しない場合は、さらに同量を追加します。

意識障害が出て、自分で何もできなくなった時は、周囲の人に処置してもらいます。

そのため、日頃から、家族や職場の人にも対応を頼んでおきましょう。

ブドウ糖水やグルカゴン注射で対応しますが、5分以内で回復しない場合は、主治医に連絡を取るとともに救急車を呼びます。

低血糖は、どんな時に起きるかわからないので、「ブドウ糖」と「詳細を記入したメモ」は常に身に付けるようにしましょう。

低血糖は、薬物療法をしている人の多くが必ず経験することですが、適切に対応すれば恐くありません。

恐れずに血糖コントロールを続け、合併症が起こらないよう、血糖値が改善していくよう心がけていきましょう。

糖尿病の治療_血糖自己測定

糖尿病の治療は、血糖をコントロールすることが基本です。

しかし、血糖の動きは、いつも一定とは限らず、薬を使っていると、さらに複雑になります。

特にインスリン療法では、血糖の状態によってインスリンや食事の調整が必要なので、きめ細かいチェックが必要です。

そこで、日常生活の中で、自分でチェックできるようにしたシステムが、血糖自己測定(SMBG)です。

自分で測ってみると、いろいろなことが発見できます。

日常の行動が血糖に及ぼす影響や、病状との関係など、理解が進むにつれて治療にフィードバックする内容も充実していきます。

その結果、血糖のコントロールも良くなり、低血糖や合併症の発症を防止できるなど、さまざまなメリットが出てくるのです。

血糖測定を行う場合、2つのポイントがあります。

1つは、コントロール状態を把握するのに、1日24時間の血糖の動きを知るということ。

もう1つは、食事・運動・ストレスなどで血糖は大きく変動するため、これらの影響を中心にチェックするということです。

最近は、血糖値測定器の進歩発展はめざましく、小型軽量で使いやすい機種がいろいろ出始めました。

血液をブドウ糖酸化酵素に反応させ、電流で測るタイプ「=電極法」と、試験紙の色で測るタイプ「=試験紙法」、尿酸測定法などがあります。

また、「ケトン値も測定できる機種」「音声確認機能付き」「痛みの少ない減圧式採血機式+指先以外でも計測可能」「針とチップを備蓄できる機種」「測定が早い機種」「結果を大量に記録できる機種」などがあります。

それから、「測定器のレンタルサービス」もあります。

さらに、最近のニュースでは、採血せずに血糖値を測定できる装置が、いろいろと開発中で実用化に向けて進んでいるということです。

「レーザー光を利用するもの」「特殊なセンサーを搭載したもの」「組織液による測定を行うもの」などです。

従来の痛みや手間・消耗品リスクなどを大きく軽減できる測定器が、早く実用化されることが切望されています。