健康と病気、症状

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漢方医学

一般的には3日以上排便がない状態のことを便秘といいますが、便秘の起こる原因や、便秘の症状は、やはり人それぞれ違っています。

西洋医学では、その原因によっては下剤などの薬を用いたりして排便を促すのが通例ですが、漢方医学では、同じ便秘でもその人それぞれ体質や全身状態、なぜ便が出ないのか等の原因を考えて漢方薬を選んでいきます。

 

漢方で考える便秘のタイプは大きく分けて3タイプです。

1.熱タイプの便秘

身体がいつも熱っぽくて赤ら顔、口が乾きやすい、口臭がある、小便の色が濃い、冷たいものを好む傾向のある人の便秘です。

このタイプの人にはお通じを良くする、三黄散(さんおうさん)が使われます。

身体を冷やしたり、のぼせや赤ら顔、精神不安などにも効果があります。

 

2.寒タイプの便秘

手足が冷えて寒がりの人、時々腹痛があるが暖めると軽くなる、口は乾かない、夜間に頻繁に小便に起きるという人の便秘です。

このタイプには身体を温める、桂枝加芍薬薬黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)を使います。

 

3.虚タイプの便秘

気持ちが沈みがちの人、体液の成分が不足する高齢者、顔色が悪い、頭がふらふらするような人に多い便秘です。

このタイプの人には潤腸湯(じゅんちょうとう)を使います。

この漢方薬はどちらかというと体力のない人、とくに高齢者の便秘によく使われます。

 

色々な症状が重なり3つのタイプのどれにもあてはまらないという人へは、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)がよく使われますが、冷え性の方はこの薬で腹痛を起こす場合がありますので注意してください。

 

 

 

 

 

水も大切です

女性の約半分が便秘に悩んでいるといわれます。

便秘が起こる原因は、食物繊維の不足、運動不足、不規則な生活やストレスなど様々ですが、意外と知られていないのは、水分の不足もまた大きな要因のひとつになっているということです。

 

理想的な便の場合、その80%は水分だといわれています。

体内の水分が不足すれば便も硬くなってしまい、排泄されにくくなります。

また、水は腸のぜんどう運動を刺激し、スムーズな排便を促す役割も果たしています。

便秘解消には食物繊維を多く摂ることが大切だという事は皆さんご存知だとは思いますが、その食物繊維を膨らませるためにも、水分が必要になります。

頑張ってたくさん摂った食物繊維を無駄にすることのないよう、食事と一緒に水分も十分摂るように心がけましょう。

 

特に、朝起きてすぐに冷たい水をコップ一杯飲むのは腸への刺激に大変効果的です。

とりわけ硬水は、ミネラルが豊富で、腸を刺激する作用が高いと考えられています。

 

成人が1日に必要とする水分量は、体重1kgあたり0.5リットルだそうです。

体重が50kgの人では2.5リットルの水分が必要ということになります。

仕事が忙しかったり、外出が多くなったりすると、ついつい水分を摂ることを忘れてしまいがちですが、必要な水分量を十分に摂取するよう気をつけましょう。

 

但し、腎臓疾患や糖尿病、高血圧などの病気治療中の方は、水分の取りすぎには注意が必要です。

主治医に相談してから行うようにしてください。

 

浣腸は非常手段

便秘の状態が長く続くと、腸内にたまった便の水分が、そのあいだに腸壁からどんどんと吸収されてしまい、ますます硬い便となってしまいます。

時には、肛門近くにカチカチに固まってしまって、栓をしたような状態になり出口をふさいでしまうこともあります。

そうなってしまうと、もういくらいきんでも、最終手段としての便秘薬(下剤)を使っても排便はできなくなってしまいます。

このような時は、浣腸を使うのが有効です。

 

浣腸は、一般的にはグリセリンを主成分とした液状の薬剤で、これを肛門から注入します。

市販品としても購入可能で、イチジク浣腸などが有名です。

容量も10グラムから40グラムまでが販売されており、子供向けから大人向けまであります。

便秘解消法としては最も即効性が期待され、浣腸液を注入することで腸粘膜が刺激されて、数分で排便されます。

 

このように浣腸は、便秘を一気に解消することができますが、2~3日ぐらいお通じがないからといって、むやみに用いるのはやめましょう。

浣腸を繰り返していると、クセになって浣腸しないことには排便できなくなったり、逆に直腸の粘膜が過敏になって、1日に何度もトイレに行かなくてはならなくなったりします。

また、人によっては下痢が続いてしまうことにもなります。

 

便秘解消のためには、まずは腸を刺激するような適度な運動やマッサージ、食事の改善からはじめ、浣腸は便がどうしても出ないときの非常手段としましょう。