便秘が何日も解消されず、お腹が張ったり痛くなったり、頭痛やめまいなど苦しい状態が続くと、どうしても薬に頼りたくなります。
薬といえばすぐに下剤が思い浮かぶかもしれませんが、下剤にもさまざまな種類があり、間違った使い方をすると、体力が落ちたり、かえって便秘が習慣化したりと悪影響もでてきますので注意が必要です。
一般に言う下剤とは、腸の運動を活性化させることで便などの排泄を促進させるための薬や、便をやわらかくする薬のことをいいます。便秘の時によく使われるので「便秘薬」ともいわれています。
下剤はその効果の強さにより緩下剤(かんげざい)と峻下剤(しゅんげざい)に分類されます。
緩下剤(かんげざい)とは作用が比較的弱めで、緩やかな下剤のことです。
現在、薬局などで便秘薬として市販されている下剤や、病院で処方される下剤の多くはこの緩下剤になります。
腸のぜんどう運動が低下して起こる弛緩性の便秘には効果が期待できますが、逆に腸の運動が過敏になり起こるけいれん性便秘には使用できない下剤もありますので、安易に判断せず、医師や薬剤師などに相談してからの使用をお勧めします。
峻下剤(しゅんげざい)とは下剤のうち最も作用が強い下剤です。
比較的短時間(2~6時間)で効果が現れますが、下痢や腹痛なども起こしやすくなります。
また、常用によって習慣性も起きやすい下剤ですので、必ず医師や薬剤師に相談のうえ使用しましょう。
いずれにせよ、便秘の症状によって薬の効果は違ってきますので、正しい知識を身につけきちんと使い分けましょう。
便秘で悩む人の約9割は女性であるといわれていますが、その中には妊娠中の女性も多く含まれています。
妊娠をする前は便秘とは全く無縁で過ごしてこられた方も、妊娠が進むに連れて便秘がひどくなるという場合もあります。
では、どうして妊娠中は便秘になりやすいのでしょうか?
原因はさまざまありますが、女性ホルモンの一つである黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が、妊娠中は活発になることが大きな原因の一つに挙げられます。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は受精卵が着床しやすいように子宮内膜の状態を整える働きを持っています。
そして妊娠したのちは胎盤から分泌されるようになり、流産しないように子宮筋の収縮を抑制するよう働きます。
それが腸を動かす筋肉にも影響を及ぼすことで、腸の動きが鈍り、便が出にくい状態にさせてしまうのです。
また、妊娠が進むにつれ、お腹の赤ちゃんにあわせてどんどんと大きくなっていく子宮が腸を圧迫することでも、腸の動きがますます鈍くなります。
そうして結果的に便秘になりやすくなってしまいます。
そのほか、出産に対する恐怖等からくる精神的ストレスや、単純な運動不足も原因になります。
妊娠中はお腹の赤ちゃんのためにも、特に便秘解消の薬などは飲まないようにし、毎日の適度な運動や食事内容の見直しなどを図って、乗り切っていきましょう。
朝、起きてすぐにコップ1杯の水を飲むだけでも、腸の動きを活発にしてくれ、自然な便意を誘発してくれます。
また、水分は便そのものを柔らかくすることにもなりますので、運動とはまた違った面で威力を発揮してくれることと思います。
便秘で悩む人の約9割は女性と言われていることからもわかるように、便秘は女性の大敵ですね。
でも、なぜ便秘が女性に多いかというと、それは女性ホルモンが影響しているからなのです。
女性ホルモンは卵巣から分泌されているホルモンで、エストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンと、プロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンの2種類があります。
卵胞ホルモン(エストロゲン)は女性らしさのための女性ホルモンです。
思春期から分泌量が多くなり、女性らしい体つきを作っていきます。
妊娠に備えて子宮の内膜を厚くしたり、受精卵の着床を助けたりします。
また卵を作るホルモンでもあります。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は妊娠のための女性ホルモンです。
受精卵が着床しやすいように子宮内膜の状態を整え、妊娠したのちは、妊娠を維持する役目を持っています。
便秘に影響するのは、この黄体ホルモン(プロゲステロン)のほうです。
黄体ホルモンの分泌によって、体内への水分や塩分の吸収は活発になります。
そのため、大腸の腸壁からも盛んに便の水分が吸収され、便が硬くなってしまい排便しにくい便にしてしまうのです。
黄体ホルモンの分泌が活発になる生理前に便秘になるのはこのためでもあります。
このように女性ホルモンのバランスから起こる便秘は病気ではありません。
どちらも女性には必要なホルモンです。
しっかりとした知識をもって、便秘解消のための薬などは使わず、運動やマッサージ、食事療法などで乗り切りましょう。