大腸がんは、発生部位により、盲腸がん、結腸がん、肛門に近い場所にできる直腸がんに分かれます。
がんの症状は、血便、貧血、下痢と便秘の繰り返しなどがあります。
最近の定期健診では必ず便潜血反応が行われ、大腸がんが発見されることも多くなりました。
大腸がんの検査では、注腸造影検査(肛門からバリウムと空気を注入してレントゲン写真をとる)と大腸内視鏡検査が主流です。
内視鏡検査で悪性のポリープが見つかるとその場で切除して終了というケースも多くなりました。
早期発見による初期の大腸がんは内視鏡手術で切除できますが、進行がんの場合には外科手術を行います。
外科手術は、開腹手術と腹腔鏡(ふくくうきょう)手術があります。
直腸がんの場合には、肛門や肛門付近を切開して、がんを切除する方法があります。
しかし、最近は肛門括約筋(こうもんかつやくきん)温存手術により、直腸がんの8割は人工肛門を避けられるようになっています。
肛門括約筋の機能低下など肛門括約筋温存手術ができない場合には、人工肛門を造設しなければなりません。
大腸がんの早期発見の場合には、内視鏡的切除や外科療法により、完全に治すことができ、ほぼ100%の高い割合で治癒が見込めます。
少し進行しても手術可能であれば、外科手術によって完全治癒が望めます。
しかし、進行がすすみ、肺や肝臓などに転移が起こった場合、手術と放射線療法・化学療法が行われます。
このように大腸がんは、がん治療による治癒の確率が高く、それは早期発見・早期治療であればあるほど確率が高くなります。
がん治療での治癒の確率を高くするためにも、定期的な検診が重要です。
乳がんの治療には、外科療法・放射線療法・薬物療法があります。
ここでは、そのがん治療の種類について説明しましょう。
外科療法では、以前のように乳房の大きな切除は少なくなっています。
手術では、患者の希望を前提にして、がんのある部分のみ取り除き、できるだけ乳房を温存する方法を検討します。
がんの広がりが大きい場合には温存するのは難しく乳房全体を切除することが多くなります。
日本乳がん学会の基準では、がんの大きさが3cm以内で、数が1つの場合には温存手術が適応となります。
しかし、必ずしも基準通りではなく、抗がん剤によりがんを小さくしてから温存手術をする方法をとることも多くなっています。
また、温存が困難な場合、乳房再建を行うことも増えています。
乳房再建は自分の背中やおなかの筋肉を用いる場合と、人工物を用いる場合があります。
乳頭も手術で作ることができます。
放射線療法は乳がんの場合、外科手術のあと、再発を防止するために放射線照射が行われる場合などに用いられます。
乳がんでの薬物療法は、大きく分けてホルモン療法、化学療法、新しい分子標的療法の3種類があります。
化学療法で用いられるのは、注射と内服薬です。
分子標的療法は、乳がんの増殖に関与していると考えられているHER2タンパクをねらい撃ちした治療法が最近開発されています。
この療法はHER2タンパクを多く持っている乳がんの治療を大きく変えると期待されています。
このように、乳がんには、様々ながん治療の方法があり、早期発見であればあるほど、再発や転移を防ぐことができるのです。
乳がんは早く見つけるほど、再発や転移の可能性が低くなります。
近年、早期発見につながる画像診断の技術が進み、がん治療の技術も格段に進歩しています。
乳がんの検診で行われるのは、医師の視診・触診、エコー(超音波)、マンモグラフィです。
がんの可能性がある場合は、細胞診や組織の検査が行われます。
・エコー(超音波)検査
乳房に超音波を当て、その反射によってできる画像により診断するもので、痛みはありません。
しこりがあると、その形や大きさがよくわかります。
・マンモグラフィ
乳房を引っ張って平らに伸ばし、2枚の板ではさみ、縦・横2方向のレントゲン撮影をします。
板で挟むときに痛みがありますが、とても痛い人やそれほど痛みを感じない人、様々です。
マンモグラフィでは、乳房の中の石灰化と呼ばれるカルシウムの沈着がよく見えます。
しこりを伴わない石灰化が写ることがあり、微細な乳がんの発見につながります。
エコーやマンモグラフィで見えるしこりや石灰化は必ずしも乳がんではありません。
それらの形や大きさで良性・悪性を判断します。
そして、さらに正確な診断が必要な場合、病理検査が行われます。
病理検査には、下記のものがあります。
・細胞診
細い針でしこりの細胞を取って検査します。
・針生検
細胞診よりも少し太い針で組織をくりぬくように取り、検査をします。
・マンモトーム生検
針生検よりもさらに大きな針で、より大きな組織を取って、より正確な診断ができます。
このように、乳がんの検査には様々なものがあります。
早期発見のため、自己検診や定期健診をすることによって、もしがんが見つかっても、よりがん治療による負担を少なくすることができるのです。