便秘解消におなじみの食物繊維ですが、その性質から「水溶性食物繊維」「不水溶性食物繊維」の2種類に分類されます。
どちらも便秘解消の手助けをしますが、腸内での働き方が異なりますので、便秘の起こる原因によっては逆効果となることもあり注意が必要です。
「不水溶性食物繊維」は文字通り、水に溶けない性質を持っています。
飲み込んだ時の形をほぼ保ったままで、消化・吸収されることなく腸内を移動します。
途中水を含むことで膨張するので、便のかさを増やし、それにより腸壁が刺激され腸のぜんどう運動も盛んになり排便を促します。
腸のぜんどう運動が弱まることで起こる弛緩性便秘には不水溶性食物繊維の方が有効ですが、逆に腸のぜんどう運動が過激になるために起こるけいれん性便秘の場合にはかえって症状を悪化させてしまいます。
「水溶性食物繊維」は水に溶ける性質を持つ食物繊維で、水に溶けることでその粘着性が増します。
わかめや昆布など、海藻を長時間水に浸しておくと表面がネバネバしてきますよね。
これが水溶性食物繊維です。
モロヘイヤやオクラ、なめこなど、ヌルヌルした食品にも多く含まれています。
粘度が高くなることで便が過度に柔らかくなり、腸の中をゆるやかに移動していきます。
このため腸に大きな刺激を与えることなく、正常なぜんどう運動を促してくれます。
けいれん性便秘の人は、不水溶性食物繊維のものよりも、この水溶性食物繊維を多めに摂ることが大事です。
女性の多くが悩んでいるといわれる便秘ですが、毎日の食生活を見直すことで解消できる場合もあります。
食物繊維を多く含む食品を積極的に食べるのも一つの方法です。
そういっても、毎日大量の野菜を食べたり、食物繊維の含有量が多いからといっていつも同じ食品ばかり食べるのは、栄養バランスが崩れかえって悪影響を及ぼします。
いきなり食事の内容を変えるのではなく、毎回の食事を少しずつ変えてみてはどうでしょうか。
まずは、いつも食べているご飯を精白米から玄米か胚芽米に変えてみるだけでも食物繊維量は多くなります。
玄米には精白米の4倍もの食物繊維が含まれています。
どうしても玄米や胚芽米には抵抗があるとおっしゃる方は、精白米のご飯にすりごまを大さじ1杯かけて食べてみてはいかがですか。
意外と知られていませんがゴマには食物繊維も多く含まれています。
次に、野菜はなるべく火を通して食べましょう。
野菜は生のままよりも煮たり茹でたり炒めたりと、火を通すことで何倍もの量を食べることができます。
お鍋の時など、あんなにたくさん野菜を用意したのにもうなくなっちゃった、なんて驚くこともしばしばですよね。
ドライフルーツも負けてはいません。
レーズンやプルーン、干し柿などのドライフルーツをおやつで摂るだけで、不足気味だった食物繊維量が一気に挽回できます。
ただ、これらのドライフルーツはカロリーも高めなので、一度にたくさん摂る事はやめたほうがいいですね。
便秘が起こる原因の多くは食物繊維不足とも言われています。
身近なことから始められる便秘解消法は、食生活を見直し食物繊維を多く摂ることではないでしょうか。
成人の一日の食物繊維摂取量のめやすは20g~25gといわれ、頑固な便秘の人には一日に30gの食物繊維を摂ることも薦められてます。
そうは言ってもそれだけの食物繊維を摂る事は易しいことではありません。
レタスを一日1kg食べたとしても、食物繊維は11g程度です。キャベツの千切りの場合では、1kgで食物繊維は18gです。これだけ食べても一日の摂取量のめやすには届いてはいませんし、まさか毎日それだけの量のレタスやキャベツを食べ続けるわけにはいきませんよね。
そこで、毎回の食事を少し変えることで、栄養のバランスも考えながら、一日に摂取する食物繊維の全体量を増やしていきましょう。
まずは朝食は絶対に抜かず、三食きちんと食べることが大切です。
昼食と夕食の2回だけでは一日の摂取量をまかなえませんし、一日の初めに腸に刺激を与えることにも役立ちます。
忙しくてどうしても朝食を作る時間が作れないという方にはシリアルがお勧めです。
シリアルにはとうもろこしや小麦、オーツ麦、玄米などといった食物繊維がたっぷり含まれています。
製品によって食物繊維の含有量がまちまちですので、できれば、食物繊維含有量を確認し、多く含まれているものを利用しましょう。
一回に食べる量をおおよそ60gとするならば、5g以上は含まれているものを選んでください。